会長あいさつ・活動インタビュー

会長あいさつ

 堺市民生委員児童委員連合会のホームページにアクセスいただき、ありがとうございます。このホームページを通じて市民の皆さまと少しでもつながるきっかけとなればと思っております。

 民生委員は制度創設100年を超えた非常に歴史のあるものですが、年々社会を取り巻く課題も増加、多様化する中で私たち民生委員も日々奮闘中です。地域によって課題やニーズは本当に様々で、まるで"地域はいきもの"と感じています。

 これからも何気なく、それとなく、さりげなく相手に寄り添う支援と地域への心配り、気配り、目配りを大切に活動を進めていきたいと思います。

活動インタビュー

民生委員児童委員
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大学生

 現役民生委員児童委員に「活動の楽しさややりがい」「苦労話」などをお伺いする活動インタビュー。
 社会福祉を学ぶ大学生(実習生)が、若者からの視点で様々な質問をさせていただきました。民生委員児童委員それぞれの思いや活動の魅力が満載です。

インタビューリスト

活動インタビュー 第1回

  • 堺市民生委員児童委員連合会
  • 武部 純子 副会長(美原区)
  • 民生委員児童委員歴22年(2020年現在)
Question1なぜ民生委員児童委員になろうと思いましたか?
 ある日突然、地域の役員の方に頼まれました。民生委員の存在は知っていたが、どのような活動をしているか知らないし、地域について知らないことが多かったので自分が引き受けるのはとんでもないと思っていた。引き受ける自信もなかった。1週間程度考えた結果、自分が知らない地域のことについて知ることができると思いつつ、押し切られるような形で引き受けることになった。
Question2民生委員としての活動とプライベートとの両立などで難しかったことは何ですか?また、それに対してどう対処しましたか?
 難しかったことはあまりなかった。民生委員活動とプライベートの両立のため優先順位を決めている。プライベートと民生委員活動でそれぞれ外せない用件は、バランスよく対応している。
Question3民生委員として活動していく上で住民の皆さんに助けてもらってありがたかったことは何ですか?

 知らないこと、わからないことがたくさんあるので、地域の方々にとてもお世話になっている。地域住民の方からは、困っている方のこと等を教えていただいて助かっている。相談業務には守秘義務があり気を使うこともあるが、民生委員として見逃してはいけないことにいち早く気付くことができるよう、住民の方々と気軽に楽しくお話をしている感覚で、自分が民生委員だからと気負わずに行動している。
Question4民生委員をされている中で見えてくる地域の良さはありますか?
 民生委員活動を通じて地域に住んでいるからこその魅力を感じている。各活動を通じて、目に見える範囲での問題や老人会での情報等、地域が抱える問題点をきちんと把握し会議で話し合っている。地域住民の方々との会話を大切に地域の輪を形成していくことが重要だと感じている。
Question5若い世代に求める役割、また民生委員活動のやりがいを教えてください。

 民生委員活動についてはぜひ若い方に参加していただきたい。高齢者の方には孫も連れてきてくださいと声かけをしており、ふれあい喫茶等にも参加してもらいたいと思っている。

 やりがいについて改めて考えたことはないが、住民の方々に頼りにされ、こんな自分でも頼りにしてくれると思うと嬉しい。知らない間に地域に育ててもらったことへの感謝、住んでいる地域や住民の方々に恩返ししていく気持ちで地域活動に参加することで、やりがいを自然と感じることができている。たくさんのやりがいがあるからこそ日々元気に頑張ることができ、民生委員活動を続けることができていると思っている。

  • 堺市民生委員児童委員連合会
  • 星 忠宏 副会長(東区)
  • 民生委員児童委員歴13年(2020年現在)
Question1なぜ民生委員児童委員になろうと思いましたか?
 3年に1度の民生委員児童委員の一斉改選の時に民生委員になった。ちょうど定年退職した年で、近くに住む自治会の会長から、民生委員に推薦したいとの話があり、気軽な気持ちで引き受けた。
Question2民生委員としての活動とプライベートとの両立などで難しかったことは何ですか?また、それに対してどう対処しましたか?
 民生委員になった当初は、民生委員活動とプライベートの両立が難しい時期があった。退職後にも仕事の依頼があり、特に海外を行き来していた時は、なかなか民生委員活動ができなかった。委員を辞めようかとも思ったが、校区の委員長からできるだけやってみてはと手助けもあり、活動を続けることができた。
Question3民生委員として活動していく上で住民の皆さんに助けてもらってありがたかったことは何ですか?

 住民の方から、困っている人や気になる方の情報を教えてもらえること。そのためには、担当区域の自治会の会合や地域の行事に参加し、顔を覚えてもらい、地域の方と気軽に話しができる人間関係を作っていくようにしている。
Question4民生委員をされている中で見えてくる地域の良さはありますか?
 私が担当の登美丘西校区は地域福祉の活動が活発な校区であり、連合自治会・福祉委員会を軸に各種団体が連携・協力して行事に取り組む体制作りが進められてきた。

 ふれあい喫茶は4団体が担当し、月4回開催している。運営は、4団体のメンバー40名から編成した4組の混合チームが行う。民生委員もひとりのスタッフであり、縦割りではなく横割りの組織で活動している。その結果、各団体のメンバーが協働することにより、相互理解やスタッフの負担軽減、各団体間の協力体制が自然と生まれてきた。
 コロナ禍の中でも、各チームが活動方法を工夫し、ふれあい喫茶を再開している。
Question5若い世代に求める役割、また民生委員活動のやりがいを教えてください。
 大阪府が以前に実施していた民生委員児童委員活動の見える化プロジェクトでは、関西の大学が参加し若い世代を中心に地域の福祉活動を体験してもらった。地域のサロン活動に若い方が来てくれると校区のスタッフも高齢者の方も元気になるので、若い方には「何でもやってやろう」という気持ちで地域活動の現場に飛び込んで、体験してもらいたい。

 また、以前に市民後見人養成講座に参加したことでいろいろなことを学ぶことができて民生委員活動に役立っている。民生委員活動を通じて勉強したことが自分のためになっている。社会福祉を学ぶ皆さんは、何事にも積極的に挑戦し経験と知識を身に付け磨いていくことがやりがいにもつながっていくと思う。

お二人へのインタビューを終えての学生の感想

 民生委員は非常勤の地方公務員という位置付けであるため、堅苦しいイメージを持っていました。しかし、民生委員も一住民であり、地域住民にとって身近で親しい存在であることがわかり、印象が良い方向へと変わりました。
 「やりがいがあり過ぎてわからない」という話が印象的であり、無報酬な活動ではあるものの、それ以上の目には見えない報酬が活動の糧となっていると感じました。何事にも前向きに取り組むことが大切であることを学び、私もこれからは自分の住む地域に積極的に関わってみようと思いました。

(武庫川女子大学 森千遥)

 民生委員さんはとても大変、というイメージがずっとありました。しかし、実際に質問してお話を聞いていると、お二人とも大変さをあまり強調されませんでした。「いつも周りの人に何かあったら教えてね、とお願いしている」のだそうです。これは、自分たちだけで役割を抱え込むことなく、より詳しく正確な情報を集め、福祉に興味のない人を地域を見守る一員にすることができるやり方なのではないかと考えました。民生委員さんは地域の人を見守る存在ですが、同時に「みんなで見守る地域」をつくっていく人たちでもあると感じました。

(大阪府立大学 一森明咲)

 「ずっと住んでいる地域のことを全て把握しきれないが、地域の人からのサポートで活動を続けられている」ことや、「自分ひとりでするのではなくみんなでやっていく」という部分に感銘を受けました。サポートをされているのは高齢者の方が多いと思います。しかし、高齢者の方だけではなく若い世代のサポートや意見もこれからもっと必要になると思います。そのためにはまず、若い世代に社会福祉を知ってもらうことが大切だと思いました。

(桃山学院大学 川瀬貴啓)

 民生委員は、地域の見守り役という印象でした。しかし、民生委員だけが見守り役ということではなく、地域住民の方々に関わってつながりができて、一緒に見守り活動を行っていることがわかりました。また、民生委員という立場になることによって、忙しい日々をお過ごしになられていると思いましたが、忙しくて辛いというよりも楽しい気持ちで民生委員活動を行っていることが伝わってきました。

(桃山学院大学 有馬小葉)

 民生委員の役割を担うことをはじめ、何事も経験することで得られるものがあると思いました。お二人はともに民生委員を志願していたわけではありませんでしたが、やってみたことでやりがいを感じることができたという話を聞いて、やってみる姿勢が大事であり、私たちに求められていることだと感じました。地域活動に参加してみることで、また民生委員になることでお二人のように何かを得ることができるかもしれない。このような考え方が私には必要だと思いました。

(関西福祉科学大学 福徳惇)

 民生委員の活動から地域に恩返しをできること、活動から生まれる交友関係など、他にも活動を通して「嬉しさが出てくる」という言葉が印象に残っています。民生委員の活動を担うことは、恩返し出来ることは勿論、自分の地域をより良いものにできる、地域に深く関わることで更に地域を好きになるなどといったメリットがあると思いました。
 また、私の住む地域の民生委員や地域活動にも興味が湧くきっかけとなりました。これからは積極的に地域に関わっていこうと思います。

(大阪人間科学大学 平本真由)

 一番印象に残っていることは、「周囲の人の協力があってこそできる」というお二人の言葉です。普段のあいさつや立ち話、集まりへの参加が積み重なって住民の方に助けてもらいながら、みんなで一緒に地域の見守りができているように思いました。
 また、そういった民生委員の活動をプライベートの部分を犠牲にしてやっているのではなく、周囲の手をかりて、どちらも両立させて楽しく生活をしている様子も伝わってきました。

(大阪市立大学 石田有佳子)

 地域での日頃のコミュニケーションの延長線上で活動され、ご自身も住民の一員としての生活も両立されている姿が印象的でした。大学生の私もふれあい喫茶に行ってみたい!自分にできることは何だろう?と興味が湧きました。若い世代も地域に目を向け、積極的に活動に参画することで、地域福祉の幅が広がり新たな視点が生まれるのではないでしょうか。そして、誰もが住みやすい地域づくりへとつながるのではないでしょうか。
 お二人の思いが、若い世代も含むすべての人にとって、勇気を出して地域の中に飛び込んでみるきっかけになればと思います。

(同志社大学 家入萌奈)

 一番印象に残っていることは、「民生委員をして大変なことやしんどかったことはありますか?」という質問に対して、お二人とも「そもそも大変な活動や忙しい活動だと考えてやっている意識がない」とお答えになったことでした。地域の人と支え合う時には、お互い頼りながら自分の住んでいる町をみんなで良くしていこうという地元愛があるからこそやっていける役割なのかもしれないと思いました。

(同志社大学 泉秀人)

日時・場所 令和2年9月3日(木)堺市総合福祉会館会議室
インタビュアー

堺市社会福祉協議会で社会福祉を学ぶ実習生
(武庫川女子大学、大阪府立大学、桃山学院大学、関西福祉科学大学、大阪人間科学大学、大阪市立大学、同志社大学 合計9名 ※順不同)

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